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2018年11月

11月を振り返って

11月もついに終わりましたね。
11月が終わって次は12月。
その12月が終われば2018年も終わり。
なんてこった。

さて、盛りだくさんだった11月の活動振り返ってみましょう。

まずはいきなり1日から本番、それもダブルで。

朝は前橋汀子さんの東京芸術劇場でのデイライトコンサート。
弦楽器のアンサンブルやシンセサイザーも入って、とても賑やかな温かいコンサートになりました。



夜はヤマハ名古屋でリサイタル。
東京文化会館のリサイタルと同じプログラムでしたが、ここのところ何度も演奏している曲なのでずいぶんいらない力も抜けてきて、サロンコンサートではありますが壮大な世界を構築できた気がします。



4日は岡山ルネスホールでのリサイタル。
こちらも東京文化会館と同じプログラムでしたが、
タイトルも「松本和将の世界音楽遺産」とし、このシリーズの岡山版と言う位置づけでさせていただきました。
長年弾いてきているルネスホールですが、ピアノがオーバーホールされ、少し響きが変わったので今までとは違う雰囲気になりました。
この日はシューマンが降りてきた…^^;



8日はカワイ表参道でのロシア音楽講座。
今回はムソルグスキー「展覧会の絵」です。
ラヴェル編曲のイメージが強烈に付きまとうこの曲ですが、ムソルグスキーの思い描いたイメージは絶対に全く違うものだったはず。
その足がかりとして「ボリス・ゴドゥノフ」のいくつかの場面を聞いていただきながら、世界観を構築していく解説をしました。



しばらくリハーサル等に時間を費やして、11日は狛江エプタザールでのアンサンブルJOY。
僕が弾いたのはアレンスキーのピアノ三重奏曲とブラームスのピアノ五重奏曲。
アレンスキーは久しぶりに弾きましたが、やっぱり本番で白熱するタイプの曲ですね。
この日も燃えた。
あまり掘り下げていこうと思える曲ではないけれど^^;。
そしてブラームス。
何度弾いても内容の深さに圧倒されます。
今月は月初めから、気づけばブラームスばかり弾いている。







12日は京都のカフェモンタージュで、これまたブラームス。
相方はなこちゃんがいる以外は違うメンバーで、漆原啓子さんのカルテットとの共演でした。
同じ曲を2日連続で違う人たちと演奏すると言うのはとても興味深かった。






翌日13日は前橋汀子さんのコンサートで調布でした。
思いがけずホールの担当者の方が能登でいつもお世話になっている先生のとても親しい方だったり、
1月に三浦一馬くん達とコンサートをやったときの担当者さんが譜めくりをしてくれたり、
何かとご縁を感じるコンサートでした。




そして14日は東京文化会館でのリサイタル。
手探りで始めた「世界音楽遺産」も3回目です。
今回は渋めのプログラムだったので集客には苦労しましたが、
しかし来てくれたお客さんたちは本当に温かく、またシューマンやブラームスを愛する人たちでした。
前回のロシア編は「底無しの響き」でしたが、今回はこの2人の大作曲家の「底無しの愛情」に触れる感動を分かち合うことができました。

タカギさんのところの「恐ろしき」スタインウェイも、去年とは全く違う音色を奏でて大活躍してくれました。








20日は富山でのリサイタル。
これだけシューマンやブラームスを弾いているのだから同じようなプログラムにすれば良いものを、
欲を出してショパンエチュード全曲。
それまでもその後も、歴史上誰にも作れない難易度を誇るこの曲の隠れた側面である、
音楽的な壮大な物語を皆さんに伝えることができたかな。
その素晴らしい世界を1人でも多くの人に伝える伝道師にならなければいけない、と柄にもなくエチュードを弾いていますが、
もっともっと高みを目指さないといけない。





23日は毎年呼んでくださっている宇都宮でのリサイタル。
10回記念でひとまず区切りと言うことで、今までの9回からの希望が多かった曲を元にプログラムを組みました。
まるでお祭りのようなプログラムでしたが、最後の熱情ソナタに向けて不思議と1つの物語が作られていくように感じ、
それはまた毎年呼んでくださった方々、またいつも来てくださる方々との物語でもあったのかもしれません。
またこれからもたくさんご縁があることを願いながら…






24日は郷土の大先輩岩崎洸先生とのプリモ芸術工房での共演。
去年に引き続き2回目です。
ここのところはショパンづいているようで、メインはショパンのチェロソナタ。
昔趙静とよく弾いた曲ですが、年月が経ってみると捉え方も随分変わって大きな目で俯瞰できるようになり、
またテクニック的にもあれほど難しかったものがずいぶん楽に弾けるようになったので、このショパン晩年の心情に少し近づけた気がします。


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浜松国際ピアノコンクールを聞いて

浜松国際コンクール、なんとか本選を全部聞けました。
普段ここまでコンクールをフォローしたりしないのですが、まずは知っているコンテスタントがいるので見はじめて、
その辺りからえらい周りが盛り上がっていたので、なんとなく流れで見始めたらとても面白かった。
これだけ個性豊かな人たちが出たコンクールはなかなかないんじゃないかな。
別に浜コンが毎回そうという訳でもないので、時代の流れなのかな。

1位のチャクムル君の3次予選でのモーツァルトには驚きました。
毎ページアドリブをしているのではないか、というほどの自由自在さ、そしてまたそれがセンスがいい。
しかしアドリブを入れたから通ったわけではもちろんなくて、単純に室内楽として聞いていてとても楽しい演奏だった。
ファイナリストはほとんど3次も聞きましたが彼(と6位の安並さん)だけが本当に室内楽の醍醐味を味わわせてくれたと言ってもいいかもしれない。
チャクムル君はシューベルトのソナタも素晴らしくて、巨匠のCDを聞くような気持ちで聞いていました。
時々アラは目立つけれど、こんな音楽家が入賞出来るような時代になるといいな〜、なんて思ってたらなんと1位。

こんな音楽家と知り合いになりたいものだ、なんて思っていたら、
今度は浜松のカワイでレッスンしていたらたまたま会えました!
感想を伝えてしばらくお話することも出来ました。
すごい偶然だ!

日本勢も今回はすごくレベルが高かったと思いますが、やはりチャクムル君のような心から音楽に感謝したくなるような演奏にはあまり出会えないですね。
ありえないくらい完璧でも、成熟した心が伴っていないとまた聴きたいとなかなか思えないものです。
その中ではしかし、個人的には失礼ながら存在を知らなかった6位の安並さんの音楽には大いに感銘を受けました。
こんな演奏が出来る人が日本にいたのか、と。
しかも、ドイツでがっちりをした音楽を身につけるまで勉強されたのかと思ったらずっと日本にいるらしい。
日本もまだまだ捨てたものではないですね。

国内のコンクールもこういう音楽家がちゃんと出てこられるように、もっともっと音楽的な体質になっていけるといいな、と願っています。



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ショパン週間

東京文化会館でのリサイタルが終わってあっという間に4日が経ちました。先週はブラームス週間ですが、今週は奇遇なことにショパン週間!
あさっては富山でショパンエチュード全曲リサイタル(サラッと書いてるようですが、別に余裕かましてるわけではありません。必死です^^;)。



23日は宇都宮でのリサイタルでベートーヴェン「熱情」などとともにショパンもたくさん弾きます。



24日はおなじみプリモ芸術工房で同郷の大先輩岩崎洸先生のリサイタルなんですが、なんとショパンのチェロソナタです!



ブラームスもショパンも秋が似合いますねぇ。

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松本和将の世界音楽遺産

松本和将の世界音楽遺産第3回〜ドイツ・ロマン編「クララを巡って」、無事終演しました。
このコンサートに来てくださった皆さん、関係して下さった皆さん、また近くや遠くで自分を支えてくださった皆さんに感謝です。

これにて、1年近く向き合ってきたドイツ・ロマンの世界ともしばらくお別れです。
単発でのプログラムを考えるのではなく、1年かけて取り組むコンセプトを決めてひたすらそれに没頭することは、とても豊かな音楽の時間を自分にもたらしてくれます。
思えば、今まで自分は頭の中で鳴っている音の何分の1かしか出せてなかったような気がします。
これだけ長い時間向き合っているとどんどん確固たるものが自分の中に出来ていき、その結果また新しい世界が見えてきて、同時に文献を読んだり過去の名演を聞いたりしているうちに頭の中で鳴る音もまた変わってきて、相乗効果どころか3乗にも4乗にも膨らんでいく音楽の世界を感じました。

そしてその度に自分に対しての課題も見つかります。
そろそろ歳も考えないといけない年齢になってきました。
頭の中の世界はいつまででも豊かになりますが、それを体現するための能力(テクニック、頭脳ともに)は歳とともに衰えるので、あと何年かでひとまず完成に近づけないといけない。
小さい頃あまり練習熱心ではなかったのが今に響いてますが(それは音楽的には決して悪くなかったにしても)、ピアノは何歳になってもテクニックを向上させられる(ケンプがいい例ですね)と思い、鍛錬を重ねていきたいと思います。

来年の世界音楽遺産はなんとフランス編!
めったに弾かないです。
松本和将がフランス物を弾くと一体どうなるのか。
巷でよくあるような「いかにもフランス物」というような演奏にはならないし、したくないと思います。
それぞれの作曲家の発するメッセージの根源に迫っていけば、今まで見えなかった世界が必ず見えてくる。
今からワクワクしています。



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ブラームス週間 with アンサンブルJOY in 狛江

今週もブラームス週間が始まりました。
今日はブラームスのピアノ五重奏曲。

毎年やってる(ってまだ2年目だけど)エプタザールでのアンサンブルJOY。
前半はドヴォルザークのテルツェットとアレンスキーのピアノ三重奏曲。
リハーサルでああでもないこうでもないとかなり細かくやりましたが、本番はみんなの気合いですごく盛り上がった。
そういえば去年もこうだった気がするなぁ。

それにしてもエプタザールの高い天井に音が吸い込まれていく響きは、ヨーロッパの教会のようで気持ちがいい。
響きのない空間での間の取り方と自然と変わってくる。
というか細かいズレとかそういうものを一つ一つ気にして修正していくんじゃなくて、音楽が大きくなる気がする。
きっとヨーロッパの人たちは小さい頃からそういう感覚で音楽してるんだろうなぁ。

その空間にいないと感じられない響き。
ホールとは違う100人足らずのお客さんですが、みんなで贅沢でエキサイティングな時間を共有できたと思います。





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11月の予定

もう11月になって何日か経ってしまいましたが、11月の予定を見てみましょう。

もう終わってしまいましたが、11月1日は前橋汀子さんの東京芸術劇場のシリーズ、そして夜はヤマハ名古屋でリサイタルでした。







11月4日は岡山ルネスホールで「松本和将の世界音楽遺産」。
シューマンとブラームスにひたすらひたれる時間、幸せです。



11月8日はカワイ表参道でのロシア音楽講座。
今回はムソルグスキー「展覧会の絵」について解説します。
ラヴェル編曲のイメージがついてしまっているこの曲ですが、あれはラヴェルの音楽でありもともとの世界観とはかけ離れたものになっています。
ムソルグスキーが思い描いたイメージはどのようなものだったのか、同じ時期に作曲されたオペラの名作「ボリス・ゴドゥノフ」を聴きながらひもといていきます。



11日は狛江のエプタザールで1年半ぶりの室内楽。
主催者さんがアンサンブルJOYと名付けてくださったこのメンバーらしい、喜びにあふれた音楽ができるといいな。
メインはブラームスのピアノ五重奏曲です。





12日は京都のカフェモンタージュで、これまたブラームスのピアノ五重奏曲。
こちらは漆原啓子さんがファーストで相方のはなこちゃんはセカンドに回ります。
もう満席になっているようですが。



13日は前橋汀子さんの調布のコンサート。
初めてうかがう調布のグリーンホールです。

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14日はお待ちかね、「松本和将の世界音楽遺産」です。
ここまで1年近くかけてブラームスとシューマンを掘り下げてきた集大成のコンサート。
いつものようにライブレコーディングもされて、CDにもなる予定です。

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少し空いて20日は富山での初のリサイタル。
5月に講座で行った時にショパンエチュード選曲を取り上げたので、その流れでリサイタルでもショパンエチュード全曲です。
技術的な困難を乗り越えて、この曲集の深遠にして壮大な世界を描けるか、ピアニストとしては限界への挑戦でもあります。

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23日は宇都宮でのリサイタル。
2008年からほぼ毎年呼んでくださったこのシリーズの第10回になるので、記念として今までの9回のコンサートで演奏したプログラムの中から印象に残っている曲を集めたコンサートです。

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24日は故郷倉敷の大先輩、チェリストの岩崎洸先生との共演。
おなじみ洗足のプリモ芸術工房です。
若い頃に趙静とよく弾いたショパンのチェロソナタなどを演奏します。
ピアノソロでベートーヴェンのテンペストもありますよ。

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今月も音楽漬けの1ヵ月になりそうです。各地で皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。

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