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ブルクミュラー講座、そしてコンクール動画の危険性




4月30日には長野県の松本でも講座やります。これはなんと!!ブルグミュラー講座。初めての試みです。まだ松本だけの予定ですが(ペダル講座の初級編では取り上げてますが)、将来的に他のところでもどんどんやりたいなと思っています。
こういうことを始めたのには実はきっかけがあるんです。

それは、レッスンをしていた時のこと。
いまいち音楽的にいい感じにならないなぁ、と思って、初めてのレッスンだったので
「この曲は誰のCD聞いた?」と何気なく質問したんです。
好みなどが分かったら取っ掛かりもあるかな、と。
そうすると、「コンクールの動画を見ました。」と。
・・・・・
驚愕でした。
同じようなやり取りが他の人をレッスンしてる時にも何回かありました。
ちなみに、このやり取りを聞いて驚愕しない人(レスナーさん)は、ちょっと考えた方がいいです。
お手本の演奏を聴いたほうがいいのかどうか、というのはいろんな意見があると思うのでここでは置いておきます。(僕は個人的には出来る限りたくさんの録音を聞くべきだ、と思っていますが)
ここで問題は、演奏家のものを聞くのではなくてコンクールの受賞者の演奏しか聞いていないということ。もちろん参考にするのはいいし、中には僕らもため息が出来るような素晴らしい演奏もある。だからと言って、コンクールの動画を見ればその曲のこと、ひいては音楽というものが分かったような気になるのは何かおかしいですよね。
だって彼らは演奏家の卵でしかないわけだから。
ショパンコンクールですら、例えば受賞者としてのツィメルマンとその後のピアニストとしてのツィメルマンは全く完成度が違うわけです。ショパンを勉強したいと思うなら、ツィメルマンを聞き、ホロヴィッツを聞き、ルービンシュタインを聞き、アルゲリッチ、ポリーニ、コルトー、フランソワ、(あぁ、昔の演奏家ばかりになってしまう)いくらでも素晴らしい録音が残っているわけです。時には最近のショパンコンクールコンテスタントのものを聞いて新鮮な感覚を感じるのも良し。みんながみんなショパンをショパンのように弾けているとは限らないから、その辺のことが分かった上であれば。
はい。ショパンコンクールですら多分そのくらいの位置付けです。
いわんや、国内のコンクールをや。それも子供のコンクールをや。
なのでみんなもっといろんな演奏を聴けばいいと思うのだけれど、さてここで困るのが、ショパンとかモーツァルトのソナタとかまで行けば宝物のような録音が山ほどあるけれど、その前の段階の曲集に指標となるような演奏が少ないことなんですよね。
ブルクミュラーもそう。いくつかピアニストによる録音がありますが、まだまだ少ない。そしてそれに比べて子供の発表会などで聞く機会があまりにも多い。そうするとかなり意識していても、だんだんそういう音楽だと思うようになってしまうんですね。
でもブルクミュラーのエチュード集は本当はもっともっと素敵な音楽だと思う。
それを分かってもらいたいんです。
全ての子供がそういう風に弾けるわけではなくても、その世界を知った上でもっとゆっくり弾かせるのと、そんなもんだと思ってゆっくり弾かせるのと、全然結果が違ってくる。その時は違わなかったとしても、その生徒さんの10年後は確実に違ってくる。
そう考えると先生の責任って重大だ。
自分にもそのまま降りかかってくる話だ(汗)
さて、勉強勉強。

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投稿: びぃ~ | 2017年4月25日 (火) 23時13分

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