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「語り」と「音楽」で味わう午後、

松平定知さんとのショパン〜望郷のポロネーズ終わりました。
プログラム順に軽く振り返ってみましょう。
「望郷のポロネーズ」ということで、まずコンサートの最初はポロネーズ第1番から。
まだまだ英雄ポロネーズや幻想ポロネーズのような自由さはないですが、幼少期のポロネーズと違ってショパンならではの民族の誇りの叫びのようなものが聴こえてきます。
それから入れ替わりに松平さんが出てきて朗読。
松平さんはショパンの先生であるエルスナー役で、「ショパンが死んだ。」というセリフで始まります。ショパンとの思い出を語り、それから遺品で出てきた手紙の数々を読むという形でその人生を辿っていきます。
まずはワルシャワがロシア軍によって陥落するくだり。
その語りの後に演奏するのは、もちろん「革命のエチュード」。
僕は亡きショパンの魂という設定なので、客席に礼もせず怒りを爆発させるように弾き始めます。
後からお客さんに、”まだ座る前に、お尻が浮いたまま最初の和音を弾き始めましたね”と言われましたが、そこまでになっていたんですね。
それから「別れの曲」「幻想即興曲」「バラード第1番」。
エチュード全曲に取り組んで指がしなやかに動くようになったのをうまく生かすべく、いろんな部分の打鍵を見直したので、ずいぶん楽に弾けるようになってきました。
そうするといらないところでエネルギーを浪費しないのでさらに気持ちのほとばしりをそのまま音に乗せることが出来るようになるんですね。
それからまた松平さんの朗読で、今度はショパンとジョルジュ・サンドの出会い。
そして、「雨だれの前奏曲」「別れのワルツ」「英雄ポロネーズ」「バラード第4番」。
最後の朗読は、ショパンがもうサンドとも別れて死を感じつつある時の手紙から。
「ヴォイチェフ・・・僕は一つも作曲できない!」。
迫真の朗読です。
どんどんシーンとしていく客席に向けて、「子犬のワルツ」を弾き始めます。
底抜けに明るそうに聞こえるこの名曲は、実は作曲されたのがショパンの死の2年前。
朗読の後で弾くと、いつもとは違う、ほんのりと淡い光が遠くから差すような演奏になりました。
そして、ショパンの葬儀の時に演奏されたという「前奏曲第4番」。
最後はもちろん「幻想ポロネーズ」です。走馬灯のような曲ですね。
懐かしさ、温もり、包みこまれた時のあの感触、天国に昇っていく階段、そんなものが聴こえてきます。
まるで映画で人生を追っているようなコンサート。
次は8月の終わりにフィリアホールでベートーヴェンです。
11月にはシューマンもあります。
まだこれから原稿を見るのですごく楽しみです。

201507111

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コメント

松×松コンビのショパンコンサート、今回で2回目ですが、前回にも増して音に酔いこまれてしまいました。自然とカラダが前のめりになって聴いてしまいます。あのものすごい吸引力はいったい何?!音の重力?!次回は私の大好きなベートーベンの3大ソナタ!松本さんの悲愴、月光、熱情が一度に聴けるなんて、もったいない気さえしちゃいます。楽しみすぎてどっかおかしくならないよう気をつけながら8/30まで生きいかねば。。。

投稿: kei | 2015年7月17日 (金) 01時01分

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