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2015年5月

ショパンフェスティバルリサイタル

昨日のショパンフェスティバル、ショパンエチュード全曲+スクリャービンソナタリサイタル、パワーアップして無事終了しました。


プログラムは以下のとおり。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
スクリャービン:エチュードOp.2-1嬰ハ短調
        エチュードOp.8-8変イ長調
        エチュードOp.8-2嬰へ短調
        ピアノソナタ第5番Op.53
        ピアノソナタ第9番Op.67「黒ミサ」

――――休憩――――

ショパン:エチュードOp.10
     エチュードOp.25

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エチュードの前半にスクリャービンも演奏するという重量級のプログラムでしたが、あまり不安は感じずに演奏することが出来たのが自分にとって大きな進歩だな、と思えました。

2年前にここで初めてエチュード全曲を演奏した時は、「果たして最後まで弾き切れるんだろうか。」という不安でいっぱいだったのとは大きな違いです。
今まで、テクニック不足は気持ちでカバー、と思ってやってきましたが、自分の思い描く表情が的確に音になるテクニックを持ち合わせるというのは当然のことながら大事なことですね。

これでしばらくショパンエチュードを弾く機会はないですが、一生弾き続けなければならない曲集だと思っていますので、またどこかで再演の機会があると思います。

応援してくださった皆さん、アドバイスをくださった方々、そして昨日あの場所に集まってくださった皆さん、ありがとうございました。

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ショパンエチュード解説

東京での2年ぶりのショパンエチュード全曲コンサートも、2日後に迫ってきました。コンサート中のトークではいつも語っている事なのですが、Op.25は自分なりの物語を感じながら演奏していて、せっかくなのでここに書き記しておこうと思います。テクニックを説明したものはたくさんありますし、1曲1曲のキャラクターについて書かれたものもありますが、全体の流れについて書かれたものはあまり見かけないように感じます。

Op.25の核となる1曲は、もっとも地味に見える7番のエチュード。いまいち何のための練習なのかもわからないこの曲を12曲のちょうど真ん中に持ってきたことには大きな意味がある。
そして最後を締めくくる12番「大洋」にも7番と変わらず大事な役割がある。まだよくわかっていない頃はこの曲の存在が全く理解できず、「なぜかっこいい木枯らしで終わらずにその後に付け足しのような大洋を書いたのだろう。これはショパンのミスなのではないだろういたのだろう。これはショパンのミスなのではないだろうか。」なんて本気で考えたものだが、とある本番で必死にエチュード全曲を弾いて大洋の最後に差し掛かったところで、大海原の向こうに日が昇るのが見えたのだ。全てがつながった。この物語は孤独とその向こうに見えた光なのだ。
では順番に説明しよう。
1番エオリアンハープ。舞台は草原か。主人公のもとに柔らかな風が吹く。愛する人はすぐそばにはいないかもしれないけれど、いつも自分を待っていてくれる。世界はこんなにも幸せに満ちている。
2番。そこに一抹の不安がよぎる。もしかしたらすべて幻覚なのではないか。
3番。いや、そんなはずはない。世界はこんなにも喜びに満ちている。自分はこんなにもエネルギーに溢れている。今にも飛び上がらんばかりだ。2回も転調して確認してみたけれど、毎回喜びしか湧いてこない。裏拍にsfまでついて、宙にも飛び上がらんばかりだ。
4番。しかし、拭いきれなかった不安は恐怖となって追いかけてくる。目には見えないけれど、常に同じ歩みで一瞬たりともブレることなく近づいてくる。逃れようと手を伸ばしても、虚しく空を切るだけ。
5番。ふと見上げると、幸せに羽が生えてひらひらと飛んで行くのが見える。それは悲しい鳥となり、幸せだったときの思い出までも、美しい旋律に乗せて運んでいく。そして、から降り注ぐまばゆい光に包まれる。
6番。しかし現実は何も変わらず、相変わらず絶望的な孤独感だけが残っている。もはや幸せを思い返す力さえなく、最後にほんの少しの希望を求める。
7番。左手の旋律が孤独な今の状況を諭すように伝え、それを受けて長大な嘆きのアリアが始まる。いかに自分が孤独なの切々と訴えかけ、幻想も消え希望もついえ、ため息とともに失意に沈んでゆく。
8番。ああ、ここはどこだろう。見たこともないような美しい場所だ。苦しみも悲しみもそこには存在しない。と、現実逃避が始まる。
9番「蝶々」。そこには妖精も飛んでいる。この世の重力などに縛られることなく、自由自在に飛び回り、フッと空中に消える。
10番。妖精の消えた先に待っていたのは、耐え切れないほどの苦しみの現実。鋭く、しかも思いその苦しみは心を押しつぶさんばかりの重圧感を持って、洪水のように押し寄せる。あきらめの中寂しく微笑みながら孤独を歌い、「神よ」と3回呼びかけても答えは返ってこない。そしてさらに激しい苦しみが押し寄せる。
11番「木枯らし」。洪水の後には嵐が襲ってくる。
12番「大洋」。苦しみは尽きることなく、さらに大きな波となって押し寄せてくる。しかし先ほどまでとは違い、時折天からの啓示が聞こえてくる。そして、長い長い夜を経て最後にようやく海の向こうに陽が昇るのが見えるのだ。

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前橋汀子ヴァイオリンリサイタル in 鹿児島

昨日今日と鹿児島で前橋汀子さんの伴奏でした。
前半だけでスプリングとフランクのソナタ。
いやはや、すごいエネルギー。
コープの会員向けのクローズドコンサートということで最初はお客さん固かったんですが、最後は2回ともスタンディングオベーション!!

前日入りで初日昼過ぎまで時間があったので、珍しく少しだけ観光。




運動がてら桜島が見える城山展望台まで登ってきました。




ラーメンも食べました。鹿児島なんでもおいしくみんなノンビリしてて、いいとこですね。




ちなみにこのホールは2012年に三浦一馬君とも来たホール。
九州三連続公演の初日だったのでよく覚えています。
その一馬君とまたまた、来年2月14日に霧島のみやまコンセールに行きますよ。
楽しみです!

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ほっと龍山マスタークラス

12日のカワイ名古屋での講座の後は、このマスタークラスの仕掛け人である元カワイの方と打ち合わせをしてきました。
こちらは受講生募集用の要項ですが、もうすぐコンサートや講座の聴講用のチラシもできます。
初日の8月19日には、夜に上里はな子&松本和将デュオでミニコンサートがあります。
英雄ポロネーズ、子犬のワルツ、トルコ行進曲、ツィゴイネルワイゼン、ロスマリン、愛の挨拶、タイスの瞑想曲などを演奏します。
それから、レッスンはどれも聴講できます。初日はピアノの個人レッスン、2日目はトレーナーの宮坂さんも合流して体の使い方のレッスンがあります。グループレッスンですが、個人レッスンと同じように一人一人にも弾いてもらう予定です。そしてまた3日目はピアノの個人レッスン、4日目最終日は受講生の修了演奏会があります。
受講生のほうも今月いっぱいはまだ受付をしています。





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エチュード公開講座 in カワイ名古屋

カワイ名古屋で、リサイタル翌日朝の公開講座、今回は10-1から10-6を取り上げました。夜リサイタルをやって朝講座というのはなかなかハードでしたが、昨日エチュードを弾いた感覚が残っているのは良かったですね。講座というのは楽そうに見えて意外と気合いが必要で、しかし演奏会のように入念にリハーサルをしたりはしない、だから結構ステージに出てみたはいいけどアワアワしてしまうことがあるんですが、今回はすんなりと入り込めました。
エチュードの講座ということで皆さん興味があるようで、人数はいつもより多め。そのほとんどがなるべくピアノの手が見えるほうに座ります。まあ当然ですね(笑)
のっけから皆さん書き物の準備をしているので、あえて別れの曲から。それも何度も演奏して曲の雰囲気を感じてもらうところから始めました。
講座に来る方々はもちろん皆さん勉強熱心。ただ、講座でいろんなことを勉強して満足している人も結構いるのではないかな。特にエチュードが題材の時なんてなおさらです。あのエチュードのあそこの部分の指の動かし方は?寝させるほうがいい?立てるほうがいい?速く弾けるようになるためにはどんな練習したらいいの?
「正解」にたどり着くための「公式」のようなものを求めて持って帰るための準備は万端です。しかし何のためにそうするのか。それが分からないとただやり方を知っただけの人になってしまいます。
何のためかというと言うまでもなくいい音楽をするため。魅力的な人間が一種類ではないようにいい音楽もきっと人の数だけ種類があります。それをちゃんと音にまでするためにいろんなテクニックやメソードがあるのです。そして、それは目指す音楽が変わればまた変わる。どんな風に弾きたいと思っても何とでもなるようにする材料、もしくは武器のようなものの引き出しをたくさん作る、その手助けの一つとして今日の講座もあって、僕の喋ったことが正解なわけでもなければ唯一のテクニックでもないのです。
そのへんのことを頭だけではなく感覚で、心で分かってもらうためにまずはかなりの時間を割いて別れの曲のイメージの持ち方、そのイメージを出すための精神統一の仕方、譜読みの仕方、呼吸の仕方、最後に打鍵の方法などを説明しました。伝わったかなー。
そしてあとは様々なテクニックが絶妙に組み合わされている10-4でそれぞれのテクニックとその切り替え方を。10-1や10-2は弾くのは死ぬほど難しいですが、最初から最後まで同じテクニックで突き通されているので、そんなにたくさんたくさん説明することはありません。こういうひたすら同じものが続く曲は、そのテクニックが備わっている人はすぐ弾けるし、備わってない人は想像を絶するほどの練習をしないと弾けないという、過酷なものですね。実際僕もこの2曲が最も苦手です。特に10-1は2年前に始めた時は最後まで弾くことすらできなかった。そんな僕がとりあえず弾けるようになったのだからきっとみんなやれば出来るはず!
次の名古屋での講座は11月18日。今度は10-7から10-12までを取り上げます。

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ショパンエチュード全曲コンサート in カワイ名古屋




ショパンエチュード全曲コンサート in カワイ名古屋、無事に終了しました。

ミニコンサートなのに、18時開演の19時50分終演になってしまいましたが、とても内容のあるコンサートになりました。

プログラムです

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ショパン:幻想即興曲
別れのワルツ
ワルツOp.64-2
子犬のワルツ
ノクターン第2番
ワルツ第2番

――――休憩――――

エチュードOp.10、Op.25

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


前半は耳なじみのあるもの、そして後半はエチュードをガッツリと。作品25のほうはいつものように僕の中の物語を説明してから。

みんなに伝わったかなぁ。

今月は29日にも、カワイ表参道であるショパンフェスティバルのリサイタルでエチュード全曲を弾きます。

もっともっと磨きをかけて、やりたい表現が何の苦もなくできる位のレベルまで引き上げるのだ!

練習練習taurus

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ラフォルジュルネ







ラフォルジュルネ初出演、上里はな子&松本和将デュオ、大変盛り上がりました。人の行き来もあるロビーでのコンサートということで、どんな音響になるのか、細かい音もちゃんと聞こえるのか、果たしてみんな静かに聞いてくれるのか、いろいろ心配してたんですが全て杞憂でした。
あ、もちろん本気のppは聞こえないだろうけど、でも皆さん耳を済まして聞いてくれました。
30分のミニコンサートなので、演奏したのはヴィターリ:シャコンヌ、ブラームス:ヴァイオリンソナタ第3番、それからアンコールにチャールダーシュ。
みんなGWの陽気で気分が高揚してるのか、全ての曲でブラヴォが飛びかう盛り上がりよう。
それにしても、あのエリアであちこちから演奏が聞こえてくる雰囲気っていいですね。どんどんこうやってクラシックが身近なものになっていくといいですね。

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松本ピアノフェスティバル最終日

松本ピアノフェスティバル、最終日も大盛り上がりに終わりました。僕は14時からのペダル講座を担当、そのあとは最後の大舞台、ピアノ・ザ・プレミアムを客席から聞かせてもらいました。
全国初、ノージャンルのピアノフェスティバルということで、
2台ピアノでヴァン・ヘイレンからチャイコフスキーまでカッコよく演奏するライル・クライス、クラシック部門からは山本貴志くん、そしてなんと綾戸智恵さん、レ・フレールなどのビックネームも出演してロックフェスさながらの盛り上がりを見せました。
これだけのものを作り出してまとめ上げた松本ピアノ協会の代表・猿田泰寛くん(彼は芸大の3学年上のピアニストです)の才能に感服です。そしてこのフェスティバルのためにものすごくたくさんの方がボランティアで動いていたことをレセプションで知り、感謝です!
このフェスティバルがこれからもずっと続いていくことを心から願って、東京への途についています。
さて、今日はラフォルジュルネ!!気持ちを切り替えてブラームスのパシオンを表現します。

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松本ピアノフェスティバル

松本ピアノフェスティバル、大盛り上がりで終わりました。

僕は初日の世界3大ガラコンサートというのに出演したんですが、

上原彩子さんと山本貴志くんというすごいメンツと一緒のコンサート、

そりゃあ盛り上がらないほうがおかしいってもんです!

ちなみにプログラムはこんな感じ

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ショパン:マズルカOp.7-1変ロ長調
ワルツ第3番Op.34-2イ短調
英雄ポロネーズOp.53 (山本貴志)

リスト:ハンガリー狂詩曲第2番嬰ハ短調
忘れられたワルツ第1番
ホロヴィッツ:カルメン変奏曲 (松本和将)

ラフマニノフ:ピアノソナタ第2番変ロ短調Op.36 (上原彩子)

――――休憩――――

チャイコフスキー: くるみ割り人形 (プレトニョフ、上原彩子編曲) (上原彩子)

ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ (山本貴志、松本和将)

アンコール

ラフマニノフ:6手のためのロマンス

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ハンマークラヴィーアで燃え尽きたところからの、ハンガリー狂詩曲やカルメン、それから初めて弾くペトルーシュカの準備がもう泣きそうでしたが、

凄まじい勢いのホロヴィッツの録音を聴きながら頑張りましたcoldsweats01

ペトルーシュカの1台版はユジャワンのライブ映像もぶっ飛んだし。

会場のキッセイ文化ホールは2,000人級の大ホールなんだけどとても響きが良いホール。

ただその分下手をすると残響に埋もれてしまって何を弾いてるのか分からなくなるので、かなり音を飛ばすことを意識して演奏しました。

間も大事にしながら。

ホロヴィッツのカルメンは相当大変な曲なんだけど、だいぶ余裕を持って弾けるようになってきたなぁ。

ペトルーシュカも、自分とはだいぶタイプの違う山本君とのデュオですが、だんだん融合してきて一つのパルスになってくるのが楽しいですね!

本番後の3人の写真。




そしてそのあと楽屋の前で撮った、あえての自撮り写真happy01



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