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NoAコンサート 〜チャイコフスキー:ピアノ協奏曲

2年ぶりのNoAコンサート、

前回はラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲という超難曲(ピアノもオケも、そして合わせも)が奇跡的な成功をおさめたんですが、
今年もまた奇跡の現場に立ち会った気がします。
最後には全てうまくいく、これぞ中島マジック!!
このコンサートのオーケストラは主に中島先生の個人的なつながりの音楽家が集まってるんですが、
これがまたすごいメンバー。
そんなメンバーと顔を見合わせながらまるで室内楽のように合わせていくコンチェルト。
いいですね〜〜☆
チャイコフスキーのピアノ協奏曲は、間違いなくピアノ協奏曲の中で最も有名な曲でしょう。
多分次に有名なのがラフマニノフの2番?
これは自分の好きな曲だから身内びいきかな。
しかし、この2曲の深遠さには雲泥の差があります。
ラフマニノフはどこまでも作曲者の切ない心情を歌い上げていて、共感を呼んでやまない。
弾いても弾いてもいつでも涙が出てくる曲です。
チャイコフスキーはというと、練習してると飽きてくるんです(笑)。
精神的にどんどん深く掘り下げて行く曲ではない。
しかし本番では盛り上がるんですよね。
客席だけじゃなくて演奏者も。
テクニック的にはもちろん難しいんですが、ラフマニノフのように微に入り細に入り仕上げて行かないといけないような難しさではなくて、
ポイントをつかめば弾けるようになる。
ん〜、違うな。
その曲を弾けるテクニックが身に付けばいつでも弾けるようになる。
最初に取り組んだ音コン受賞者コンサートのころは自分のテクニックがまだ未熟だったので、四苦八苦して仕上げたのですが、
今ならグリーグと並んで最も楽に弾けるコンチェルトの一つかもしれません。
モーツァルトのほうがだいぶ難しい。
と、そんな感じで僕にとってかなり比重の軽い曲だったんですが、
今回もうちょっとやれることがあるんじゃないかと思って、いろいろと考えました。
なぜこの曲はこんなに気持ちがつながらないのか。
なぜこの曲は弾く人によってこんなにも違って、しかもどれでもいいような印象を与えるのか。
僕はそもそもが一貫した物語があるのが好きなタイプで、
そういう意味ではラフマニノフの2番はとっても分かりやすい。
交響曲第1番の失敗で鬱状態になった作曲家がやっと持ち直して、最後は音楽の大きな喜びに包まれる、というまるで映画のような物語がある。
ベートーヴェンの運命にも物語があるし、ブラームスにももちろんある。
チャイコンには一体どんな物語があるんだろう、とあらゆる種類の感情移入を試みるのですが、いつもはぐらかされる。
まあそれくらいのものだろう、と思っていたのだけど、もう一度よ〜〜く考えてみた。
チャイコフスキーの書いた他の作品のことも考えてみた。
そうか、バレエだ!!
バレエは、大きな物語の筋はあるけれど、
物語の流れとは関係なところにスポットライトが当たってひたすらそこで華麗な踊りを繰り広げているようなところがたくさんある。
くるみ割り人形のディヴェルティスマンなんてその最たるものだ。
ロシアの踊りからアラビアの踊りから中国の踊りまで、
さまざまな踊りを見せてくれるし、
組曲でもその踊りからかなりの部分が抜粋で取り出されて有名なメロディーとなっている。
だけど、物語にはほとんど関係ない。
そんな華を添えるだけの部分がきっとコンチェルトにもたくさんあるのだ。
そして最後はハッピーエンド。
そう思うと一気に世界が広がって来ました。
あとは、まだテクニック的に弾けてなかったときの指の動きから身体の動きから体に染み付いてしまっているので、
一から見直して、
今初めてこの曲を譜読みしたらどんなタッチで弾くか、をイメージしたらいろんな部分が表情豊かに弾けるようになってきました。
チャイコンでそんなに突き詰めることはない、なんてことまで思っていたのですが、
やっぱりどんな曲でも後世に残っている名曲というのは必ず突き詰めるべきポイントがあるものですね。
自分の中のチャイコンの概念がずいぶん変わった本番でした。
このコンサートを成功に導いてくれたたくさんの先輩・仲間達にも感謝ですhappy01

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