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2014年10月

ショパンエチュード全曲リサイタル in 倉敷・玉島

20141028


ん〜、写真がピンボケだなぁ。

倉敷は玉島の玉島市民交流センターで、今年最後となるショパンエチュード全曲演奏会をしてきました。

出来るようになったことも多いし、まだまだ修行が必要なこともたくさんあるし、

ショパンエチュードというのは本当に技術的にも精神的にも究極の試金石ですね。

ちなみに今回のリサイタルがこのホールでの自主事業第1弾だったそうです。

来年はきっとピアノトリオで来ますよhappy01

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石巻

今日は石巻の法音寺で前橋さんの伴奏。3年ぶりの石巻。
前回行った時は、「ここには家がたくさんあったんですよ」という場所が見渡す限りの野原だったり、見たこともないような瓦礫の山があったり、でも現地の人達は東京の僕達が思うよりはるかに前向きに生きていて、衝撃と感銘を受けたものでした。
それでもやはり今回は、コンサートに来て下さる方々の顔もはるかに明るく、大盛り上がりで、エネルギーをたくさん感じました。その反面まだみんな大変な思いをたくさんしているのだということを忘れてはいけないですね。変に震災の傷跡を探して憐れむのは絶対に違うけれど、何が今大変なのかを分かり何が自分たちに出来るか、継続的に考えていかないといけないなー。


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ベートーヴェンピアノソナタ第4番の考察

表参道のカワイでベートーヴェンピアノソナタ全曲解説講座のシリーズ2、第一回を行ってきました。
せっかくなのでここにもその内容を記そうと思います。
といっても実はこのブログを書いているのは前日の夜なのですが。

まず、驚くべきことにこの初期のソナタはハンマークラヴィーアソナタを除けばベートーヴェンの全ソナタの中でも最も規模の大きいものなのです。
若きベートーヴェンがどれだけの労力をこの曲につぎ込んだかが分かるでしょう。

さて、早速内容に入りましょう。
まずこの曲の速度記号はAllegro molto e con brioとなっています。
極めて速く、輝かしく、これだけを見てもこの第一楽章がどのようなキャラクターを持っているのかが分かるでしょう。
なのに、意外にゆっくりと落ち着いて弾いている人が多いのが僕には不思議でなりません。
テンポだけの問題では無いですが、少なくとも非常に生き生きと弾かれるべきなのだと思います。
同じAllegro moltoの指示は、例えば交響曲第一番の第4楽章、また交響曲第二番の第4楽章にも出てきます。
これらの曲がどれだけ生き生きとしているかを聞けば、このソナタもどんなふうに弾けばいいかがおのずとわかるでしょう。

では、最初の部分を見ていきましょう。
まず最初はpの指示で始まります。
そして3小節目には突然sfが出てきます。
このsfはいったいどのくらいの大きさで弾かれるべきなのでしょうか。
その前にもう少し先まで見てみましょう。
5小節目からは最初の4小節とは違うパッセージが出てきます。
あたかも最初の4小節はイントロダクションで、5小節目から音楽が始まるかのように見えます。
確かにそこで音楽の流れは若干変わるのですが、大きく見ると最初から17小節目までは1つのフレーズなのです。
では最初から大事な音だけを取り出してみましょう。
ソーミ、シーソ、ここまではいいですね。
ではその次の小節からも最初の4小節と同じ音型で歌ってみましょう。
そうするとミーシ、ラーファ、ミー…となります。
少し補足はしていますが。
これは最初から歌ってみると階段を上っていくかのようにドンドン音が上に上にと羽ばたいているのがわかると思います。
これだけを見てもこの曲は未来への希望に満ち溢れたとても生き生きとした曲なのです。
では最初の問いに戻りましょう。
3小節目のsfはどのくらいの音量で弾くべきなのでしょうか。
実は僕は音量自体はそんなに重要ではないと思っています。
それよりも、最初の2小節でソーミと一瞬山を下りかけたそのメロディーが階段を上っていくきっかけとなるエネルギーになることが大事なのだと思います。
そう考えるといきなりそこで雷が落ちたような大きな音にはならないですし、また何も凹凸のない平原のように同じ音量にもならないはずです。
そのようにドンドン上っていくためには、このソーミの音型を解決してしまわないように弾かなくてはなりません。
細かいアーティキュレーションを考えるともちろんソよりもミの方が小さくなるのですが、そこで終わってしまわずにこのミの音を踏み台にして次のシの音に登らないといけません。
その後も同じで11小節目あたりを山としてまた降ってきます。
そしてその山の最後の部分がもう一度繰り返されます。
ここで面白いのが9小節目から始まる山はsfが2小節目の真ん中にあるのに対して、次の山では4小節目にあります。
これによって2つ目の山の方が解決したという感覚が強く感じられます。

さてさて、ここまで書くだけでもう30分も経っている…
多分講座で喋ると5分か10分位の内容だと思うのですが。
本を書くというのは大変な作業なのですね。
エンドレスになりそうなのでここらで第4楽章について軽く書いて終わろうと思います。
この楽章はとてもとても幸せな感情に満ちていると思います。
この上から降りてくるメロディーのなんという満ち足りた表情!
「あー、なんて幸せなんだ」と言うベートーヴェンの独り言が聞こえてくるかのようです。
次の部分ではその幸せな気分を胸に踊りまで踊ってしまいます。
そしてもう一度幸せを語ったその瞬間突如としてその幸せは不気味な音色にかわり嵐が訪れます。
ここでのsfの位置が面白いですね。
本来あるはずの1拍目ではなくずらした位置にあることによって、聞いている人は不安定な状態に陥り、
それでもずっと一定のリズムが続いているので身動き気をすることができなくなります。
この手法はこの後のたくさんの作品でベートーヴェンがどんどん熟成させていく典型的な手法です。
そしてその嵐も去りもう一度幸せを語ります。
最初と同じようなくだりがありさらに幸せになった主人公は1オクターブ上でまた幸せを語ります。
ここまでくるともう邪魔するものは何もないはず。
先ほど突然不気味な音が訪れたオクターブの上行型でも今回はちゃんとfのまま最後まで行くことができます。
と思ったその瞬間思いがけずEdurに転調してしまうのです。
まさに青天の霹靂。
最初と同じ幸せのモチーフのはずなのに心は途惑い迷い、ぐるぐると出口を探して彷徨ます。
161小節目でやっと出口を見つけ後はもう不安も完全になくなったやすらぎの歌です。
最後がppで終わるのも、幸せが消えていくわけでもなく心が沈んでしまうわけでもなく、
すべてをゆだねて安心した気分になれたということのだと思います。
なのでこの曲の最後には、静かだけど温かくて包み込むような音色が必要です。

ではソナタ第4番の解説はこのくらいにしましょう。

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月刊ショパン




今月号のショパンに載ってます。
「ピアニストおすすめ本」というところに、遠藤周作「沈黙」と、石井誠士「シューベルト 痛みと愛」について書いています。

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NoAコンサート 〜チャイコフスキー:ピアノ協奏曲

2年ぶりのNoAコンサート、

前回はラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲という超難曲(ピアノもオケも、そして合わせも)が奇跡的な成功をおさめたんですが、
今年もまた奇跡の現場に立ち会った気がします。
最後には全てうまくいく、これぞ中島マジック!!
このコンサートのオーケストラは主に中島先生の個人的なつながりの音楽家が集まってるんですが、
これがまたすごいメンバー。
そんなメンバーと顔を見合わせながらまるで室内楽のように合わせていくコンチェルト。
いいですね〜〜☆
チャイコフスキーのピアノ協奏曲は、間違いなくピアノ協奏曲の中で最も有名な曲でしょう。
多分次に有名なのがラフマニノフの2番?
これは自分の好きな曲だから身内びいきかな。
しかし、この2曲の深遠さには雲泥の差があります。
ラフマニノフはどこまでも作曲者の切ない心情を歌い上げていて、共感を呼んでやまない。
弾いても弾いてもいつでも涙が出てくる曲です。
チャイコフスキーはというと、練習してると飽きてくるんです(笑)。
精神的にどんどん深く掘り下げて行く曲ではない。
しかし本番では盛り上がるんですよね。
客席だけじゃなくて演奏者も。
テクニック的にはもちろん難しいんですが、ラフマニノフのように微に入り細に入り仕上げて行かないといけないような難しさではなくて、
ポイントをつかめば弾けるようになる。
ん〜、違うな。
その曲を弾けるテクニックが身に付けばいつでも弾けるようになる。
最初に取り組んだ音コン受賞者コンサートのころは自分のテクニックがまだ未熟だったので、四苦八苦して仕上げたのですが、
今ならグリーグと並んで最も楽に弾けるコンチェルトの一つかもしれません。
モーツァルトのほうがだいぶ難しい。
と、そんな感じで僕にとってかなり比重の軽い曲だったんですが、
今回もうちょっとやれることがあるんじゃないかと思って、いろいろと考えました。
なぜこの曲はこんなに気持ちがつながらないのか。
なぜこの曲は弾く人によってこんなにも違って、しかもどれでもいいような印象を与えるのか。
僕はそもそもが一貫した物語があるのが好きなタイプで、
そういう意味ではラフマニノフの2番はとっても分かりやすい。
交響曲第1番の失敗で鬱状態になった作曲家がやっと持ち直して、最後は音楽の大きな喜びに包まれる、というまるで映画のような物語がある。
ベートーヴェンの運命にも物語があるし、ブラームスにももちろんある。
チャイコンには一体どんな物語があるんだろう、とあらゆる種類の感情移入を試みるのですが、いつもはぐらかされる。
まあそれくらいのものだろう、と思っていたのだけど、もう一度よ〜〜く考えてみた。
チャイコフスキーの書いた他の作品のことも考えてみた。
そうか、バレエだ!!
バレエは、大きな物語の筋はあるけれど、
物語の流れとは関係なところにスポットライトが当たってひたすらそこで華麗な踊りを繰り広げているようなところがたくさんある。
くるみ割り人形のディヴェルティスマンなんてその最たるものだ。
ロシアの踊りからアラビアの踊りから中国の踊りまで、
さまざまな踊りを見せてくれるし、
組曲でもその踊りからかなりの部分が抜粋で取り出されて有名なメロディーとなっている。
だけど、物語にはほとんど関係ない。
そんな華を添えるだけの部分がきっとコンチェルトにもたくさんあるのだ。
そして最後はハッピーエンド。
そう思うと一気に世界が広がって来ました。
あとは、まだテクニック的に弾けてなかったときの指の動きから身体の動きから体に染み付いてしまっているので、
一から見直して、
今初めてこの曲を譜読みしたらどんなタッチで弾くか、をイメージしたらいろんな部分が表情豊かに弾けるようになってきました。
チャイコンでそんなに突き詰めることはない、なんてことまで思っていたのですが、
やっぱりどんな曲でも後世に残っている名曲というのは必ず突き詰めるべきポイントがあるものですね。
自分の中のチャイコンの概念がずいぶん変わった本番でした。
このコンサートを成功に導いてくれたたくさんの先輩・仲間達にも感謝ですhappy01

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秋桜の祭典 〜豪華アーティストによる音楽の祭典 in 淡路島

先日の大砂嵐さんのイベントの4人のメンバーで今度は淡路島に乗り込んできました。

淡路島って故郷の倉敷からは結構近いですが、演奏するのは初めてです。

前日に行ってリハーサルをしてたんですが、いいところですねぇ。

明石海峡大橋を渡った直後くらいに19時になって橋が虹色に。

それはそれはきれいでしたnote

そして食べ物もおいしいshine

ちなみに今回のプログラム。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ

ピアソラ:カフェ1930   (遠藤真理・三浦一馬)

ピアソラ:アディオス・ノニーノ (三浦一馬・松本和将)

リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 (松本和将)

ガーシュイン:3つのプレリュード、It ain't necessarily so

ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 (川久保賜紀・松本和将)

〜〜〜休憩〜〜〜

ピアソラ:デカリシモ

 オビリヴィオン

現実との3分間

ブエノスアイレスの四季 (全員)

〜〜〜アンコール〜〜〜

ピアソラ:アレグロ・タンガービレ

vn.川久保賜紀

vc.遠藤真理

bn.三浦一馬

pf.松本和将

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

全然個性の違う4人ですが、合わせをして行くうちに呼吸感が合ってくるのが見えるようでした。

ピアソラはやっぱりリズム感がピタっと合うと最高に楽しい!!

今回は民族的なものがテーマということで、リストのハンガリー狂詩曲も初めて取り上げました。

結構弾いてそうに思われるんですが、意外にも人生初。

なかなか大変な曲でしたが、今後レパートリーにしていきたい1曲です。

リハーサル中の1コマ。

なかなか仲のいい4人です。

あ、僕は撮ってるので写ってませんがeye

さて、このメンバーで来月は大分に乗り込みます。

楽しみだhappy01

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東京タワーイベント 〜大砂嵐さんを囲む会

ヴァイオリンの川久保賜紀ちゃんに誘われて、珍しくこんなところで弾いてきました。

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エジプト出身の力士・大砂嵐さんを応援するパーティーです。
18日にも淡路島で弾くピアソラをノリノリで弾いてきましたhappy02
それにしても大砂嵐さん大きかった・・・coldsweats01
終わった後に控え室で写真を撮ったら、ジャケ写みたいになりました(笑)
1410152

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前橋汀子デイライトコンサート in 池袋

前橋さん自身が立ち上げた池袋の芸術劇場でのデイライトコンサート、今日がその第2回目でした。

平日の11:30開演というなかなか珍しい時間のものなのですが、

今年は去年よりもチケットの動きが早かったそう。

あ、言うまでもなく満員です。

すごいなぁ。

それにしても、ちょっと前まではその時間帯にちょうど台風が直撃するという予報だったのに、

だんだんとずれて行き、当日朝起きたら気持ちいいほどの晴天。

前橋さんの晴れパワー恐るべし。

ま、負けたっ(笑)

来年もまた10月の終わりにやります。

コンサート当日だけで来年のチケットが何百枚も出た模様。

いやはや…aries



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園田高弘Memorial Series

去年行われた園田高弘Memorial Concert。





たくさんのピアニストでバッハの平均律とショパンのエチュードを全曲弾くというコンサートで、僕もエチュードOp.25-9「蝶々」で参加させて頂きましたが、




今年からも少し形を変えて続いて行くことになりました。




今年は園田先生が人生をかけて取り組まれていたベートーヴェンのピアノソナタ。




前篇と後篇の昼夜2回のコンサートで7曲のソナタと1曲のバガテルを、




7人のピアニストで弾くという企画でした。




今回出たピアニストは以下の通り。




大崎結真、川井綾子、平井千絵、岡田将、北村朋樹、青柳晋、




そしてこの素晴らしいメンバーに混ざって僕はテンペストを弾きました。




これだけのピアニストが一同に会することはなかなかないですよねnote




お客さんにとってもですが、僕らピアニスト自身にとってもなかなかない貴重な機会になりました。




弾き慣れた曲でも他の人の弾き方を見て刺激を受け、まるで学生時代のよう。




中でも個人的にはまだ若い北村君の演奏に大変感銘を受けました。




11のバガテルOp.119という後期のソナタよりも後に書かれたとても難解で渋い曲を、あの年であんなに説得力を持って深遠な表現で弾くなんて信じられない。




このコンサートシリーズ、来年再来年とかけてソナタを全曲やる構想のようなので、




今年来られなかった方も来年は是非。




絶対楽しいと思います☆☆








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嵐ですね〜〜。

皆さん被害はないですか? 「
嵐」と言えばっっっっっっっっ!! 「
嵐のソナタ〜テンペスト」をちょうど1週間後にJTアートホールで弾きます。
20141012a
去年たくさんのピアニストで平均律全曲、ショパンエチュード全曲を弾き継いだ”園田高弘Memorial Concert"の続きで、何年かかけてベートーヴェンのソナタ全曲を演奏します。
僕の演奏する会にはベルリンで一緒だった岡田将くん(チラシに一部変更があります)、これまたベルリンの先輩である青柳晋さん、そしてなんと現在ベルリンに留学中の北村朋樹君と、「ベルリン同窓会」のようになっています(ちなみに今書いてて気付いた・・・)。
しかしこんなピアニストが一堂に会する機会はなかなかないですよね。是非たくさんの人に聞いてほしいと思いますO(^○^)O

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