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松本和将ニューイヤーリサイタル

松本和将ニューイヤーリサイタル、大成功に終わりましたgood

まずはプログラム。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
J.シュトラウス(編曲:松本和将):春の声
チャイコフスキー:「四季」より
 12月 ノエル
  1月 炉ばたにて
  2月 謝肉祭
チャイコフスキー(編曲:プレトニョフ):「くるみ割り人形」より
  行進曲
  こんぺい糖の踊り
  トレパック(ロシアの踊り)
ワーグナー(編曲:リスト):「タンホイザー」序曲
――――休憩――――
ブラームス:3つの間奏曲Op.117
ベートーヴェン:ピアノソナタ第23番へ短調「熱情」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
決して全部が全部長年弾き込んでいる曲目ではなくて、
シュトラウスの春の声は「ニューイヤーリサイタル」と銘打った時にやることを思いついて、
年末から急いで編曲をしていたし、
タンホイザーも松平定知さんらとの「オペラプレミアム」のコンサートで何回か弾いてはいるけれど、その時はカットありで弾いているので、
全曲を弾いたのは12月26日の町田が初めてだし、
チャイコフスキーの四季にいたってはいろいろとプログラムを思い悩んで、結局本番10日前くらいに決めて、2月「謝肉祭」はそれから初めて取り組んだものでした。
もちろん熱情は中学生の時からほぼ途切れることなく弾き続けているし、
ブラームスも2012年のさいたまでの音の玉手箱のコンサートで弾いて以来何度も何度も弾いている思い入れの深い曲だし、
ものすごく久しぶりな「炉端にて」もやはりしっくりくるな、という実感を持って弾いていました。
それらを全部ひっくるめて、今回は物語が僕の頭の中にありました。
とあるヨーロッパの王宮、華やかな踊りの音楽とともに新年の宴が始まります。
ほんの少しだけ立ち止まって過ぎ去った12月を振り返り、今時間の流れている1月をかみしめ、来る2月に想いを馳せ(←このへんはほぼこじつけですが(笑))、
そして宴はまだまだ続きます。
さまざまな国のさまざまな衣装の踊り手が出て来て場を盛り上げ、隣の大広間では歴史に残る壮大な劇がこれから始まろうとしています。
そんな中ふとバルコニーに出た男は、中の賑やかさとはまるで別世界のような冷たい風の中で突然孤独感に襲われます。
なんという優しい虚無感。
なんという切ない絶望感。
ふと目を上げると黒々とどこまでも広がっている森から自分を呼ぶ声が聞こえ、
魂もろとも暗闇のその向こうへと引きずりこまれ堕ちていくのです。
そんな情景を勝手に自分の中で描いていたのですが、
今回は幸いなことに年が明けてからはそんなに忙しくなかったので、十分にリハーサルをする時間があったんですね。
すき間時間をうまく使って練習、ではなくてまとめて時間があって、
何度か人に聞いてもらって通して練習をしているうちに、
例えばワーグナーで盛り上がって突き抜けてしまった後にブラームスの孤独感に戻ることの難しさ、
そしてブラームスでいらない力が全部抜けてしまった後のベートーヴェンでのエネルギーを得ることの難しさ、
そういうものに気付くことが出来たので、たくさんイメージトレーニングをして気持ちの流れを考えて、具体的な対策も練って、
万全(万全というのは実際にはありえないことなのですが)の状態で本番に臨むことが出来たんですね。
身近な人から「今まで聞いた中でいちばん良かった」なんて言葉ももらったりと、
自分の演奏史の中でも記憶に残るコンサートになったのだと思います。
特に熱情は(いつものことなのですが、いつも以上に)すごい会場の緊張感で、
終わった瞬間の盛り上がりもすごかったなぁ。
ここ何年か本当に自分の中で音楽的に充実した時間が流れています。
もちろんテクニックも昔よりどんどんついてきたし、いろんなスキルがついてきたのもあるけれど、
音楽と戦うんではなくて音楽に身をゆだねることがやっと出来るようになってきた気がします。
足踏みしてもがいていた時代もあったけれど、今は本当に音楽で会話が出来ている感じがしています。
幸せなことだなぁ。

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コメント

ニューイヤーリサイタル、楽しませていただきました♪
サイン会でお話できて嬉しかったです。

月刊Piano2月号の記事、読みましたよ~!!!
(すみません、月エレ2月号と一緒に、立ち読みでしたが。。。)
今度は、モーツアルトをお聴きしてみたいなヽ(*´∀`)ノ

はな子さんや生野さん繋がりで松本さんという魅力的なピアニストに出会うことができました。
また、楽しみにしています!!!

投稿: ミコ | 2014年1月21日 (火) 23時48分

この日から、私の中で『春』になりました...cherryblossomshine
寒さも吹き飛びました。
ありがとぅございます♪
今年もよろしくお願い致します!
winehorse

投稿: ぷぅ | 2014年1月21日 (火) 03時00分

 今年もよろしくお願いします♪
ニューイヤーコンサート心から楽しみましたhappy01松本和将劇場という感じで、次の幕はどう展開するか?と気持ちがぐいぐい引き込まれて行きましたnotes

 熱情に関しては…サッカーで言うなら優勝がかかったPK戦のような、相撲で言うなら綱取りがかかった千秋楽結びの一番のような極限ハラハラドキドキに心ゆすぶられっぱなしhappy02

 演じている松本さんは案外冷静だったりして。。なかなかの役者ぶりにも改めて惚れ直しましたshine

投稿: MIKI | 2014年1月21日 (火) 01時08分

松本さん、こんばんは^^
本当にすばらしく楽しいコンサートでしたhappy02至福の時間をどうもありがとうございましたheart01

初めて松本さんの演奏を聴いた友達も「すごくよかった~!あの演奏を聴いてしまったら、他の人のピアノでは物足りなくなっちゃうね。」と言ってました。

それにしても「四季」の選曲が10日前だったなんてsign03
四季、全曲聴いてみたくなりました。(1月、6月、10月は「モノローグ」に入っていますが、そのほかはまだCDには収録されていませんよね?)

ところで、今日「月刊Piano」買いました!・・・まさか自分がエヴァンゲリオンを見たことがないのを後悔する日がくるとは・・・coldsweats02原曲やアニメを知らなくてもCDは楽しめるかな~。

投稿: ふわふわ | 2014年1月20日 (月) 23時11分

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