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異色の天才ピアニスト~松本和将ピアノリサイタル in 熊本

このタイトルを自分で書くのもなんだか照れくさいですが(笑)、

でもこういう名前のリサイタルだったんだから仕方ないshine

もちろん熊本にはラーメン食べに行ったわけではなくて、

リサイタルで行ったわけですnote

4日には宇都宮で前橋巨匠の素晴らしいヴァイオリンとまた共演して、

5日には熊本でリサイタル、

なかなかきついスケジュールでしたが、

ちゃんと生きてますgood

熊本はカンタービレというこじんまりとしたサロンホール。

1102051

入口はお店そのもの。

1102051_2

中に入ると素敵な雑貨を売っている店舗なんですが、

さらに奥に行くと・・・・・

1102051_3

雰囲気のあるサロンがあるんです。

さて、今回のプログラムは前にも書いた通り、

ショパンのノクターン8番から始まり、

プレイアデス舞曲集、テンペスト、

休憩を挟んでブラームスの6つの小品Op.118、

最後にバラード1番というもの。

やりたい曲ばかり並べたプログラムは、だいたい緊張感過多の暗いものになるんですが、

今回も例に漏れずそんなプログラムcoldsweats01

でもね、その分すごい想いがこもったプログラムなので、

やっぱりお客さんには伝わったみたいでよかったです。

かなりギリギリの状態で譜読みしてたんですが、

2日前くらいに突然弾きながら涙が出てくることがあり、

心の扉が開いたかのように音が溢れだしてきたんですね。

それから、熊本のリサイタルはきっとうまく行くと確信してましたconfident

リサイタルの一番始めの一音、

ノクターンのメロディーの最初のファの音。

その音から特別な音を出したいと、

弾く前にゆっくり時間をかけて音のイメージが降りてくるのを待って、

弾き始めたら、

いつもと全然違うノクターンの音色が出ました。

テンペストは、いろんな場面がバラバラになりやすい曲ですが、

テンポも揺らさず、ほとんどルバートもかけず、

最初から最後まで一つの場面の静止画のように弾くと、

身動きも出来ないような、

それでいて熱情のようにある種強制的ではない、

どこか突き放されたようなひんやりした諦めの境地を含んだ緊張感を出させてくれるものです。

全てのppはsfの爆発力のために、

心の中に抱え込んでおけないほどの大きなエネルギーを持ちながらも、

繊細さゆえにそれをあからさまに出すことが出来ない葛藤は、

第3楽章の一見さみしげで悲しげな、

その実、ドアを叩き破ってしまいそうなほどの強い叫びに集約され、

最後は何事もなかったかのように終わっていく。

それは無になるんではなくて、

弾き終わった後の静寂に宿命を感じさせるため。

なのでこの3楽章は、きれいにrit.して終わってはダメなんです。

ちなみにこの曲、ヴィルヘルム・ケンプがものすごい名演を映像で残してます。

そればっかり見てました。

あそこまで枯れた演奏は今はまだ出来ないけど、

あんな表情が出せたらいいなぁ。

ケンプの弾いてる時の目が、また魅力的なんですよね。

前半終わった時点でもう50分以上。

テンペストでものすごいエネルギーを使ってくたくたになって、

休憩を挟んでブラームス。

逆じゃなくて良かったかもね。

ブラームスは少し力が抜けたくらいのほうがいい音が出るので。

音の方向を探し求めて、さらに探し求めて、

5曲目の間奏曲あたりでフッと見つかってからは、

涙の粒のような音が出るようになりました。

あの天井のもっと向こうにある空のもっと上にある場所に向かう音。

そして6曲目は一人ぼっちで自分自身の奥深くに、井戸に音が響くようにコーンと沈んて行く音。

決して幸福に溢れているわけではない、

でも最高に心を打つブラームスの名曲を、

少し体現出来たかな。

最後にバラード1番。

ブラームスは全部自分の心を裸にして行かないと弾けない。

でも、ショパンはバラード1番くらいの時代のものは、

ある程度ナルシスティックに自分自身を演じることが出来ないと弾けない。

(あ、別に僕がナルシストってことではないですよcoldsweats01)。

だから、この切り替えが難しいなぁと感じてたんですが、

この日はうまく行きました。

それにしても、弾きなれてる曲は安心感があるgood

アンコールは、

プーランク:エディット・ピアフにささげる即興曲

シベリウス:樅の木

そこで終わろうかなと思ったんですが、

少しは皆さんのよく知ってる明るい曲をやったほうがいいかな、と思い、

最後にモーツァルト:トルコ行進曲を弾いて終わりました。

いや、短調だけど、そこはツッコミなしね(笑)。

それから、お客さんの中から希望のあった方々と交流会。

音だけの交流ではなく、そうやって一人の人間としてお客さんと交流の場があるというのはいいですねぇ。

最近どんどん熊本と縁が深くなりつつあるのが嬉しいです。

さて、次はいつ熊本のラーメン食べれるかなぁ(笑)note

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コメント

先日の熊本でのリサイタル、とっても素敵でしたheart04
この日のブログを見るたびに、その日の演奏が思い出されますnote
こんなにも冷静に音や音楽を追い求める松本さんって改めて凄いshineって思いました。
先日購入したCDを通勤中に聞いてるので、その時の感動が続いていますhappy01

3回目のリサイタルも楽しみにしています。
次回は交流会に参加して、いろいろとお話が聞きたいですshine

投稿: ゆりこんこん | 2011年2月15日 (火) 00時59分

こんばんはnight

土曜日は 心にビビッドな音楽を ありがとうございましたheart01

今回は、いろんな 作曲家の曲を 聴かせてくださって… 本当に 嬉しくnotes 幸せでしたshineshineshine

松本さんのショパンを聴くと 私の中の スイッチが入って 止めどなく 涙が溢れて来ます… 今まで こんな 生きた ショパン 聴いた事は ありませんnotes 自分の中に 作曲家が降りてくる時の 感触… 私には 体感出来ませんが 松本さんの演奏を通して 感じさせて頂きましたconfidentheartheartheart


交流会では ピアニストの松本さんが こんなにも わたくし達に 優しく 接して下さり 写真やCDにサインをして下さったり 音大を目指す 青年を前に 作曲家が違えば 一音を出す 指の間接の使い方が 違うsign03sign03 だなんて アドバイスをされたりと……… 気さくな 一面を見せて頂きましたhappy01heart02 ワインwineも グイっと いい感じで 演奏会の後の 解放感か ホンワカ 酔って おられたようでhappy02heart02 気持ち良く 演奏されたのかなぁ〜 と!わたくしも 幸せな 気分になりましたconfident

次の日は、グランメッセの方まで 行かれ 一杯ラーメンを 食べられ 大黒ラーメンで一杯! はたまた 玉名まで 足を伸ばされ 天金で一杯!! どんだけ ラーメン好きですかhappy02heart02

第3回目の熊本のおりには 是非とも 両親… とりわけ 母を 連れて行く つもりですheart01heart01heart01 では それまで、お元気でhappy01papersign05

投稿: mikico | 2011年2月 8日 (火) 00時54分

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